傍らに書物

年間100冊を基準にジャンルを問わず読んだ本をアップしています。

2023-01-01から1年間の記事一覧

『動くが負け 0勝144敗から考える監督論』

『動くが負け 0勝144敗から考える監督論』岡田彰布 2010.7 幻冬舎新書 ・今年の100冊目の読書は岡田彰布による『動くが負け 0勝144敗から考える監督論』でした。 ・この本は、2010年にオリックス・バファローズの監督に就任した際の岡田監督の経験と…

『100分de名著 フランクル 夜と霧』

『100分de名著 フランクル 夜と霧』 諸富祥彦 2013.8 NHK出版 ・ナチスによるホロコーストにより強制収容所での過酷な状況に置かれても、決して絶望しなかった心理学者のフランクル。その経験を記録した名著『夜と霧』の内容を解説した一冊。 ・フランクルの…

『関ヶ原合戦を復元する』

『関ヶ原合戦を復元する』 水野伍貴 2023.9 星海社 ・近年、関ヶ原合戦の研究が活発化し、多くの「新説」が発表されており、例えば ①小早川秀秋が寝返ったのは開戦と同時、合戦は短時間で終結した ②「西軍が豊臣秀頼を迎えるための御座所として関ヶ原にある…

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック 1977.3 ハヤカワ文庫 〈あらすじ〉第三次大戦後、放射能に汚された地球では、生きている動物を所有することが地位の象徴となっていた。 人工の電気羊しかもっていないリックは、 本物の動物…

『スラムダンク勝利学』

『スラムダンク勝利学』 辻秀一 2000.10 集英社インターナショナル ・映画『THE FIRST SLAM DUNK』のDVDが2024年2月28日に発売とのこと。家で繰り返し再生されることで、映画館で一人で観た親世代から子供たちへ人気が拡散するのではないかと思います。 ・本…

『ずる賢さという技術』

『ずる賢さという技術』 守田英正 2022.10 幻冬舎 ・サッカー日本代表の守田英正選手が゛ずる賢さ゛をテーマに考え方や戦術について解説する一冊。 ・やんちゃなイメージがありますが考え方がしっかりしていて、あえて自分の序列が一番下になる場所を選ぶな…

『半導体戦争』

『半導体戦争』 クリス・ミラー 2023.2 ダイヤモンド社 ・第2次大戦後から現在までの半導体の歴史を各国家の戦略と合わせながらストーリーで展開していく内容です。 ・約500ページと長編ですが、1980年代に日本が半導体で主導権を持っていた背景や、湾岸戦争…

『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』

『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』 裏モノJAPAN編集部【編】 鉄人文庫 ・酸いも甘いも噛み分けた大衆酒場や立ち飲み屋にいるオッサン130人に聞いた人生の教訓が収められています。 ・まさに大衆酒場の社会学で、普通のオッサンの言葉には説得…

『世界を動かした日本の銀』

『世界を動かした日本の銀』 磯田道史ほか 2023.5 祥伝社 • 近世まで最貧国だった日本が、石見銀山から産出された大量の銀により、中国の貨幣経済化を促してヨーロッパにも影響与えたというスケールの大きな話が証拠となる数字とともに展開されます。 •1500…

『検索から生成へ』

『検索から生成へ 〜生成AIによるパラダイムシフトの行方』 清水亮 2023.9 MdN •人工知能研究の第一人者の清水亮さんによる生成AIによるパラダイムシフト(価値観の劇的な変化)について書かれた一冊。 •いままでは ①なにかしたい→②検索ワードを考える→③検索…

『キーエンス思考×ChatGPT時代の付加価値仕事術』

『キーエンス思考×ChatGPT時代の付加価値仕事術』 田尻望 2023.10 日経BP ・最近になり何冊か出版されているキーエンスの仕事術とChatGPTの活用法という魅力的な組み合わせです。 ・前半は仕事ができるための3要素(①プロフェッショナルの心得、②知識と洞察…

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

『ぼくらイエローでホワイトでちょっとブルー』ブレイディみかこ 2019.6 新潮社 •英国のブライトンの「地べた」からの視点を描いたこの作品。三笘選手が現在所属する場所としても知られるこの都市には、さまざまな背景を持つ人々が生活しています。 •主人公…

『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』

『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』 高松智史 2023.2 ソシム コンサルタントが最初の3年間で学ぶことと言うことで、フレームワークなどを説明する教科書的な内容と思いきや、これがなかなか深い内容でした。 1〜3年目のそれぞれのステージで身につけて…

『もしChatGPTが文豪や〇〇としてカップ焼きそばの作り方などを書いたら』

『もしChatGPTが文豪や〇〇としてカップ焼きそばの作り方などを書いたら』 爺比亭茶斗 2023.8 光文社 •『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』の石黒謙吾が企画・プロデュース・編集 •ChatGPTはプロンプトが重要なだけに、本書のような奇抜な発…

『学びを結果に変えるアウトプット大全』

『学びを結果に変えるアウトプット大全』 樺沢紫苑 2018.3 サンクチュアリ出版 •インプットとアウトプットのバランス、そこにライフハックを同組み合わせるかが効率化につながると思いますが、実践はなかなか難しいものです。 •本書はアウトプットの基本法則…

『命令の不条理』

『命令の不条理』 菊澤研宗 2022.11 中公文庫 ・過去に読んだ本でもベスト3に入る『組織の不条理』の続編です。 ・前作『組織の不条理』では第二次大戦での日本軍の作戦失敗は単に非合理的な考えで方で実施したわけではなく、限定された合理性の中で失敗した…

『消齢化社会』

『消齢化社会』 博報堂生活総合研究所 2023.8 集英社インターナショナル ・サブタイトルにある「年齢による違いが消えていく!生き方、社会、ビジネスの未来予測」が示すように年齢による差が小さくなる〝消齢化゛について書かれた一冊。 ・昔であれば年代ご…

『アウトプット思考』

『アウトプット思考』 内田和成 2023.7 PHP研究所 •『仮説思考』『論点思考』などの著書である内田和成さんの新書です。 •情報が多くなりすぎて単なるインプットでは差がつかないので、良い情報を集めてアウトプットで差別化を図る方法について書かれていま…

『文系AI人材になる』

『文系AI人材になる』 野口竜司 2020.1 東洋経済 •何かの動画で野口さんが話す内容が面白かったので読んでみました。 •2020年初頭の本なので、まだChatGPTはワードとして出てきませんが、5つのAIと人との分業スタイルや文系に必要なAI用語の開発、AIの企画の…

『オシムの遺産~彼らに授けたもうひとつの言葉』

『オシムの遺産~彼らに授けたもうひとつの言葉』島沢優子 2023.5 竹書房 こんにちは、皆さん。今日は、サッカー界の巨星、イビチャ・オシムについて触れていきたいと思います。彼の死から1年が経とうとしていますが、彼の影響は今も私たちの中に生き続けて…

『平均思考は捨てなさい』

『平均思考は捨てなさい 〜出る杭を伸ばす個のの科学〜』 トッド•ローズ 2017.5 早川書房 •平均身長、平均点、平均層など私たちのものの考え方や価値観にしみついた、「平均」を基準に据えるという手続き。 しかし、この 「平均思考」が害をなすとしたらどう…

【勝間式タイムパフォーマンスを上げる習慣』

【勝間式タイムパフォーマンスを上げる習慣』 勝間和代 2023.2 宝島社 •10年以上前ですが、「フレームワーク」という言葉は勝間さんの本で初めて知りました。テレビの露出が最近少ないと思っていたら、タイムパフォーマンスを上げるという興味深い内容の本を…

『極楽征夷大将軍』

『極楽征夷大将軍』 垣根涼介 2023.5 文藝春秋 •『光秀の定理』『信長の原理』の著者である垣根涼介さんの最新作。7月19日に直木賞を受賞しました。 【あらすじ】 動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちてい足利直義は、怠惰な兄・尊…

『世界インフレ時代の経済指標』

『世界インフレ時代の経済指標』 エミン•ユルマズ 2022.5 かんき出版 •インフレ時代を迎えた経済分析をする時の大局観を身につけるのにオススメです。 •大きな流れを読むためには著書はまず米国の指標を見ることが必要としています。順番は米国→日本→中国→EU…

『否定しない習慣』

『否定しない習慣』 林健太郎 2022.12 フォレスト出版 ・「褒める」「肯定する」よりも効果的で人間関係を劇的に変えるのは「否定しない」こと。 ・自分もそうですが、管理職である程度の経験を積むと、自分の考え方や、やり方を押し付けて部下とのコミュニ…

『VISION 夢を叶える逆算思考』

『VISION 夢を叶える逆算思考』 三笘薫 2023.6 双葉社 ・三笘選手のサッカーとの出会いからワールドカップ、プレミアリーグまでの軌跡を色々なエピソードとともに展開していく内容です。 ・短期、中期、長期の目標を立てて日々努力するという姿勢も素晴らし…

『ベスト珍書 このヘンな本がすごい!』

『ベスト珍書 このヘンな本がすごい!』 ハマザキカク 2014.9 中公新書ラクレ ・年に数万の新刊が出版される日本。その全年てをチェックしているハマザキカク氏が「ヤバい」「すごい」と感じた100冊を厳選。著者すら意図しない魅力を再発見していくという内…

『夏草の賦 下』

『夏草の賦 下』 司馬遼太郎 1977.6 文春文庫 ・下巻は脅威であった織田信長が本能寺の変で斃れるも豊臣秀吉の侵略に対応しなければならないところからスタート。 ・上巻の長曾我部元親による四国統一までの高揚感はなく、下巻は外部環境として圧倒的な資金…

『夏草の賦 上』

『夏草の賦 上』 司馬遼太郎 1977.6.25 文春文庫 【あらすじ】 ・『夏草の賦』(なつくさのふ)は、戦国の世、土佐に生まれた長曾我部元親を主人公とした作品。織田家に仕える斎藤利三の妹であり、織田家中でも随一の美貌といわれた菜々を娶ります。この頃ま…

『THE TEAM 5つの法則』

『THE TEAM 5つの法則』 麻野耕司 2019.4 幻冬舎 ・以前読んだ麻野耕司氏の新しい営業を書いた『NEW SALES』が勉強になったので読んでみました。 ・著者の麻野耕司氏は、長年経営コンサルタントとして数多くの企業の組織変革を支援してきました。本書で紹介…