傍らに書物

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『検索から生成へ』

『検索から生成へ 〜生成AIによるパラダイムシフトの行方』 清水亮 2023.9  MdN

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人工知能研究の第一人者の清水亮さんによる生成AIによるパラダイムシフト(価値観の劇的な変化)について書かれた一冊。

 

•いままでは

①なにかしたい→②検索ワードを考える→③検索する→④理解する→⑤行動•生成する

という“検索“が中心でしたが、ChatGPT等の生成AIの進化により、いきなり最終目的である“生成”ができるように急速に転換しつつあります。

 

•第二章の「テクニウムがもたらす未来」では、コンピューター、半導体、電卓等の発達も解説されています。特にプレイステーションに3D機能を思い切って搭載したことが、AIのその後に大きく影響したという話は興味深いものがありました。

 

•第4章の「生成AIでビジネスはどう変わるのか」では生成AIがどのように経営者と管理職を助けるのかが書かれています。会議にAIが参加するようになれば議事録を作成しながら、部門参加者の発言等を分析して、部門別の成績との相関を調べたりと色々なことができることがイメージとして掴めました。さらに人事部門では個人面談にも生成AIが活用できそうです。

 

•生成AIへのデータ入力は秘密保持等が問題になりますが、大規模言語モデルを自社に使えるようにファインチューニングした小規模なモデルの導入コストが下がっくることも予想されます。

パラダイムシフトはすぐに起きるのではないかとワクワクするとともにどう順応していくかが不安でもあります。