『世界インフレ時代の経済指標』
エミン•ユルマズ 2022.5 かんき出版
•インフレ時代を迎えた経済分析をする時の大局観を身につけるのにオススメです。
•大きな流れを読むためには著書はまず米国の指標を見ることが必要としています。順番は米国→日本→中国→EUです。
•米国ではFRB議長の発言の他、12の押さえる指標がありますが、「米国の雇用統計」が相場にとって一番大事であるとしています。
•米国雇用統計
▪️毎月第1金曜日
▪️遅行でなくタイムリーな指標
▪️モノサシとして「非農業部門雇用者数」は前月比15〜20万人増であれば景気は好調。
例えば、事前予想が前月比20万人増が実際には50万人増ならばポジティブサプライズで株価が上昇するといったようなロジックとなります。
•本書の良いところはこうしたモノサシになる理屈が分かりやすく書いてあること、またドイツは第一次大戦後の賠償でハイパーインフレ→ナチス誕生という経験がありインフレに過敏である等の歴史的な背景も知ることができることです。
•他にもデフレ脳からインフレ脳に変えていく必要性など、学びが多い一冊でした。