傍らに書物

年間100冊を基準にジャンルを問わず読んだ本をアップしています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

『考えるレッスン』

『考えるレッスン』外山滋比古 2019 大和書房 ・深く、柔軟に考え、物事の本質を見抜くために必要なことは何かについて書かれた一冊。 ・思考術の一つである「平面思考から球面思考」の第四人称の考え方が面白いです。・平面思考での、第一人称の「わたし」…

『安政維新 阿部正弘の生涯』

『安政維新 阿部正弘の生涯』 穂高健一 南々社 2019 ・欧米列強の来航で揺れる江戸時代後期に、日本を開国し、近代化の道を切り開いた江戸幕府の阿部正弘の生涯を描いた一冊。 ・ガチガチに締め付けた水野忠邦の後を25歳の若さで老中となり、引き継いだ阿部…

『竹中重門と百姓の関ヶ原合戦』

『竹中重門と百姓の関ヶ原合戦』三池純正 中田正光 ・関ヶ原合戦を、単に小早川秀秋の裏切りが東軍勝利の決め手になったという常識でなく、石田三成の用意周到な戦略が関ヶ原領主の竹中重門(竹中半兵衛の子)の翻意で崩れたとする視点が斬新です。 ・また関…

「スズキ』

『スズキ』 緒真坂 桜門書房 ・インスタで繋がらせていただいてる緒真坂(itoguchi masaka)さんの作品。 ・短編が9本収められており、どれも読んだ後にドキっとします。その中の「スウィート・ソウル・レヴュー」は懐かしのピチカート・ファイブの代表曲が…

『未来を見る力』

『未来を見る力 人口減少に負けない思考法』 河合雅司 PHP新書 2020.9 ・『未来の年表』の著書である河合雅司さんの新書。 ・2020年から2040年に日本の人口は1525万人減少することは事実であり、マーケットの縮小、人材不足、一人暮らしの高齢者増などの課題…

『ジャガイモの世界史』

『ジャガイモの世界史』 伊藤章治 中公新書 2008 ・「○○の世界史』というタイトルは参考になるものが多いので、努めて読むようにしてますが、ジャガイモも面白かったです。 ・ジャガイモ発祥地のペルーのティティカカ湖から始まり、アイルランドの飢饉、フラ…

『精鋭』

『精鋭』 今野敏 朝日文庫 ・主人公は新米巡査・柿田亮。自分が警察官に向いているかに悩みつつも、特殊急襲部隊『SAT』を目指すというストーリー。 ・テロやハイジャックの場面はなく、ひたすら柿田巡査の成長にスポットを当て、テンポ良く描いています。 …

『フードテック革命』

『フードテック革命』 日経BPマーケティング 2020.7 ・2025年までに700兆円に達すると予想されるフードテックの市場。 ・代替肉やキッチンOS、外食産業のアップデートなどが詳しく書かれています。こうした動きはコロナ禍もあり、さらに加速するのは間違いな…

『ワークマン式「しない経済」』

『ワークマン式「しない経営」』土屋哲雄 ダイヤモンド社 ・ワークマンプラス等が絶好調のワークマン。4000億円の空白市場を切り拓いた考え方、どのように自分の頭で考える社員を育てたのかが詳しく書かれています。 ・「頑張ってできても意味がない」とした…

『メモの変態が手帳をスマホに変えた理由』

『メモの変態が手帳をスマホに変えた理由』 堀越吉太郎 2020.10 小学館集英社プロダクション ・メモの変態というワードがインパクトあります!その定義は「変態とは、1つはマニアック(熱狂的)であるということ、そしてもう一つはtransformation(トランス…

『具体⇄抽象トレーニング』

『具体⇄抽象トレーニング』 細谷功 2020 ・少し読んで、これは面白い!と思ったら細谷功さんは『地頭力を鍛える』の著書だと知り納得。思考力が飛躍的にアップできる一冊です。 ・人間の知の発展には、横軸に情報量の拡大、縦軸に「具体と抽象」があるとして…

『絶滅危惧種、講談師を生きる』

『絶滅危惧種、講談師を生きる』 神田松之丞 2017 新潮文庫 ・先日オープンした「関ヶ原古戦場記念館」に行ってきました。入場してすぐに関ヶ原の戦い全体像を数分間の映像で紹介するブースがあるのですが、ナレーションがやたらカッコ良いと思ったら人気講…

『サーキュラー・エコノミー』

『サーキュラー・エコノミー』 中石和良 ・表紙にもあるように、作って捨てる「直線」型経済でなく、使い続ける「循環」型経済をどう実現していくかについて書かれた一冊。 ・そもそもサーキュラーエコノミーとは、「再生エネルギーに依存し、資源の価値が可…

『消えた銀行員 地域金融変革運動体』

・捨てられる銀行シリーズの第4弾。今回は約400ページと読み応え十分でした。 ・コロナ禍で伝統的銀行モデルからの脱却への対応が早まった中、どのように中小企業支援を行えば良いのか?解決のヒントとなる地域商社を自ら作った元北海道銀行出身の天間さんの…

『丸く尖る発信で仕事を創る 共感SNS 』

『丸く尖る発信で仕事を創る 共感SNS 』 ゆうこす 幻冬舎 ・元HKT48で現在はモテクリエイターとしてYouTubeなどの様々なSNSで活躍する ゆうこす さんの著書です。 ・HKTを引退して「料理アイドル」のコンセプトでTwitterを開始したところ、すぐにフォロワー…

『数字で話せ』『数字で考えるは武器になる』

『数字で話せ』斎藤広達 『数字で考えるは武器になる』中尾隆一郎 ・数字で考えるのが大事という内容の本は定期的に出版されていて、為になるものも多いです。 ・『数字で話せ』の方は「数字を自分事にして伝えよう」という考えが基本にあります。 例えば「…

『秒で決めろ!秒で動け!』

『秒で決めろ!秒で動け!』 ラファエル ・予備知識なしでは手に取ることはなかったと思いますが、しくじり先生で取り上げられていたのを見て、なかなか面白い考え方をしている方だと感じ読んでみました。 ・自衛隊や営業職を経てYouTuberに転身したラファエ…

『アルルカンと道化師』

『アルルカンと道化師』 池井戸潤 ・9月16日に発売された半沢直樹シリーズの6年振りの新作。 ・半沢直樹シリーズの第5作目であり、時代設定はシリーズ第1作『オレたちバブル入行組』の少し前。 ・ストーリーは半沢直樹が東京中央銀行大阪西支店へ赴任して間…

『会計は一粒のチョコレートの中に』

『会計は一粒のチョコレートの中に』 ・『餃子とフレンチではどちらが儲かるか?』の林さんによるストーリーで会計を学べる一冊。 ・一粒のチョコレートの中にというところから原価計算中心かと思いましたが、貢献利益や事業別損益からなる管理会計の基本を…

『未来への大分岐』

『未来への大分岐』マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン、斎藤幸平 ・「資本主義の終わりか、人間の終焉か」をテーマとし、3人の哲学者、政治哲学者、経済ジャーナリストと斎藤幸平が対談した内容が収められた一冊です。 ・第3部の経…

『還暦からの底力』

『還暦からの底力』 出口治明 ・ライフネット生命創業者で現在は立命館アジア太平洋大学(APU)学長である出口治明さんの新著。 ・「人・本・旅」、「数字・ファクト・ロジック」をベースに定年制や老後問題、教育について鋭い切り口で見解を述べています。 …

『#麒麟川島のタグ大喜利』

『#麒麟川島のタグ大喜利』 川島明 ・麒麟川島さんがインスタ上でお笑い芸人の写真に付けたハッシュタグ大喜利をを集めた一冊です。 ・『名画で学ぶ主婦業』も面白かったですが、こちらも面白い!一つの写真に10個程度の大喜利がつけられているのですが、笑…

『太閤記 上下』

『太閤記 上下』 司馬遼太郎 ・『太閤記』は何となく読む気がしなかったのですが、NHKスペシャル『戦国~激動の世界と日本~』→『逆説の日本史』の流れから読んでみました。 ・本能寺の変から柴田勝家との対決までの大義名分を得ながら天下をいかに取るか…

『誇りある金融』

「誇りある金融』 新田信行 江上広行 ・芸妓ローン等の特徴ある取組みをしている第一勧業信用組合理事長の新田信行さんと『対話する銀行』の著書である江上広行さんが、持続可能な「価値を大切にする金融」について対談した内容が収められています。 ・冒頭…

『SDGsが生み出す未来のビジネス』

『SDGsが生み出す未来のビジネス』 水野雅弘/原裕 ・SDGs(持続可能な開発目標)の17のゴール。何となく分かる気もするし、今やってることも当てはまるし、これからどうしようか…こんなモヤモヤがスッキリする一冊です。 ・今まで読んだ本との違いは「マーケ…

『コロナの時代の僕ら』

『コロナの時代の僕ら』 パオロ・ジョルダーノ ・イタリアの物理学博士でもあり小説家のパオロ・ジョルダーノ氏のエッセイ。 ・新型コロナにおける人としてのあり方を、小説家の美しい言葉と物理学博士としての分かりやすい表現で著しており、スッと頭に入っ…

『国旗の考現学』

『国旗の考現学』 吹浦忠正 ・著書は昨年の大河ドラマ『いだてん』にも登場したオリンピック国旗担当職員の吹浦忠正さん。 ・吹浦さんは東京オリンピック以降、札幌、長野でも国旗や儀典に関わり、東京オリンピック2020でもアドバイザーを務めるという国旗の…

『逆説の日本史 戦国動乱編』

『逆説の日本史 戦国動乱編』 ・この前NHKスペシャルで『戦国~激動の世界と日本~』が2回シリーズでやっていて、戦国時代の兵士が輸出品となり傭兵として海外で戦っていたことやスペインの世界制覇の戦略に日本が組み込まれていたことをもう少し知ろうと…

『21Lessons』

『21Lessons』 ユヴァル・ノア・ハラリ ・『サピエンス全史』の著書の最新作。 21世紀の人類のための21の思考が書かれています。 ・21もテーマがあり、読むのに結構時間がかかりますが、テクノロジー、政治、移民、戦争、宗教などについて鋭い見方をしていま…

『交渉力』『実行力』

『交渉力』『実行力』 橋本徹 ・交渉力を読んでみたら面白かったので実行力も読んでみました。 ・『交渉力』の中の「要素に分解すれば、交渉は成功する」では大阪の私立高校無償化政策についての例が書かれています。 「賛成」か「反対」かになるとお互いに…