傍らに書物

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『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』

『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』

菊原志郎 仲山進也 2019.11 徳間書店

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菊原志郎さんは、読売クラブ(現・東京ヴェルディ)で15歳でプロデビュー、20歳で代表入りし、中国のクラブでもu14の育成でも成功。仲山進也さんは楽天大学の設立者でもあり、『ジャイアントキリング』や『アオアシ』とコラボした人材育成等の著書を出しています。

本書は読売クラブでの具体例も多く出てくるので読みやすいです。

 

・天才の「育ち方」、強いチームを育む組織文化、自走するチームの作り方等、全8章で構成されています。

・大変参考になったのは強いチームを育てる組織文化の”チームの成長ステージ”の考え方です。

・チームが成長するにはグループ期→カオス期→チーム期の3段階があり、ジャイアントキリングを起こすためにはチーム期までもっていく必要があるというのはビジネスでも使える考え方です。グループ期→カオス期はメンバーの発言、対立がありますので、心理的安全性の確保が必要です。

 

読売クラブではグラウンドでは上下がなく、言いたいことを言い合うが、”グランド外では家族”というブラジル人の価値観があり、試合後にシェーキーズでとことんコミュニケーションしていたなど、当時最強だった読売クラブの内部を知ることができるだけでも価値のある一冊でした。