傍らに書物

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『世界の辺境とハードボイルド室町時代』

『世界の辺境とハードボイルド室町時代

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・ 『未来国家ブータン』などを著書に持つ高野秀行さんとNHK「タイムスクープハンター」の時代考証も担当した清水克行教授の対談が収められた一冊。

・ソマリ人の暮らす辺境のソマリアソマリランドは多くの武装勢力が群雄割拠する危険地帯であり、その状況が室町時代の社会に似てるのではという今までに考えたこともない視点で対談が展開していきます。

 

・かなりマニアックな話が満載で、例として戦国時代の名残で江戸の元禄期までいたかぶき者は「戦国っぽい料理だから」という理由で犬をわざと食べて、俺たちぐれてるぜと社会にPRしていたそうですが、5代徳川綱吉が生類憐みの令を出して犬を保護したのは、これらを取り締まる都市治安対策のメッセージだったのではないかと考えられるそうです。

 

・他にも戦国の文化であった同性愛の話では伊達政宗が恋人である若い男に宛てたラブレターの話や自殺に対しての考えた方の違いなど、帯通り目からウロコの話が多く、今の日本社会の考え方が当たり前ではないと刺激になりました😃
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