傍らに書物

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『テレワーク導入の法的アプローチ』

『テレワーク導入の法的アプローチ』

末 啓一郎 2020年2月 

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・テレワークの本質は「離れた場所での勤務」とし、主に雇用型のテレワーク導入の法律問題や実務上の問題点について書かれた一冊。


・テレワーク導入のメリット
 ①ワークライフバランスの実現
 ②育児・介護と仕事の両立
 ③女性の活躍促進
 ④雇用の継続性を高める
 ⑤優秀な人材の確保
 ⑥コストの低減
 ⑦生産性の向上
 ⑧事業継続計画
 ⑨地域の活性化、環境負荷の削減


・テレワーク導入のデメリット
 ①仕事と私生活の区別が曖昧となることによる弊害
 ②出社しないこと自体による業務効率の低下
 ③セキュリティ上の懸念
 ④コストの増大
 ⑤組織としての一体感低下のおそれ
 ⑥不公平感助長のおそれ
 ⑦同一賃金同一賃金の問題


・現在の社会環境はメリット⑧事業継続計画が最優先されるものであるも、デメリット③セキュリティ上の懸念⑥組織としての一体感低下のおそれなどのマイナス面がなかなかクリアできない問題点となっているような気もします。しかし完全にデメリット無くすことは不可能であり、導入の目的をはっきりとし、デメリットを抑えながらメリットを享受するしかないと考えられます。


・テレワークを取り入れる際の実務上の手順や必要な就業規則規定のひな形も記載されていますので、導入を検討される方には参考になると思います。