傍らに書物

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『プロフェッショナルコンサルティング』

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•『プロフェッショナルコンサルティング』は波頭亮と冨山和彦によって共著され、2011年6月に東洋経済新報社から出版されました。

 

•この書籍は、特に2011年3月に発生した東日本大震災直後の時期に出版され、危機的状況において個人が直面する役割と自己責任について強調しています。まえがきには、指示待ちや問題の押し付けあいではなく、一人ひとりが自発的に自分の役割に全身全霊を傾けるべきだとのメッセージが記されており、今日において強い印象を与えます。

 

•本書は、日本企業が直面する変革の難しさやコンサルタントの役割などについて、波頭氏と冨山氏が対談形式で議論しています。特に印象的なのは、ビジネスにおける感情や心理といった「情理」が重要であり、問題解決はロジックだけではなく、ファクト(事実)、論理、情理のすべてを考慮する必要があるという点です。

 

•冨山氏は、カネボウの再生において経営だけではなく、販売力とその源泉である現場の美容部員に注目することの重要性を説いています。このアプローチは、単に論理的な解決だけでなく、事実を丁寧に調べ、背景にある情理にも踏み込むことの大切さを教えてくれます。

 

•読み返しシリーズの一環として再読したこの書籍は、今の時代にも変わらず重要な教訓と示唆を提供してくれます。

 

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