『辺境の怪書、歴史の驚書
ハードボイルド読書合戦』
高野秀行、清水克行 2020.10 集英社
・『世界の辺境とハードボイルド室町時代』がマニアックで面白かったので、こちらも読んでみました。
・『ゾミア』『日本語スタンダードの歴史』『大旅行記』『列島創世記』など、日本と世界の怪書、驚書8冊について対談が収められています。
・『日本語スタンダードの歴史』の対談で、今の日本を知るには応仁の乱後の歴史が大事で、室町時代に流通が発達→都に色々なものが集まる→都の知識や教養が地方にも拡散→人々が都を目指すという流れがあったという考え方が紹介されていて、腑に落ちるものがありました。
・『列島創世記』の対談内の「権力者はなぜモニュメント造営に走るのか」の内容ですが、アフリカでは権力者の銅像を北朝鮮に頼んで作っている国が多くあるそうです。セネガルにも巨大な大統領像があり、観光資源にもなってるから観光収入の35%は大統領のものだと主張して問題になった話など、マニアックなネタを知るのにも適しており、オススメの一冊です。
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