傍らに書物

年間100冊を基準にジャンルを問わず読んだ本をアップしています。

『三流シェフ』

『三流シェフ』

三國清三 2022.12  幻冬舎

f:id:starksno8:20230122113259j:image

・料理界のカリスマ・三國清三シェフの自伝です。

 

・三國シェフは1954年北海道増毛町生まれの三國シェフはフ中学卒業後、 札幌グランドホテル、帝国ホテルで修行し、 駐スイス日本大使館に就任。その後いくつかの三つ星レストランで修行を重ね帰国。 1985年、東京・四谷に 「オテル・ドゥ・ミクニ」 を開店しました。

 

・立身出世の視点では、札幌グランドホテルや帝国ホテルで働くのに鍋磨きの雑用を徹底的にこなし、認めてもらうという姿勢と、その努力によりフランスの三つ星レストランでも活躍するストーリーは読んでいて初心が蘇るような感覚があり、勇気をもらえます。

 

・また料理道的な視点では、三國シェフが作った料理に対して、厨房のダ・ヴィンチ」と呼ばれたフランス料理界のカリスマのアラン・シャペルから「セ・バラフィネ(洗練されていないね)」と言われたことに三國シェフは悩みます。しかし悩みながら年月を経てその答えを見つけるところが格好良いです。

 

・帯には「何者かになろうとして懸命にもがく人たちへ」と書いてあります。仕事、スポーツ、どの分野の人も参考になるだろう良書でした。